日語研習會 JPC 花か嵐かわからない。人生いろいろ。

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「ない」を伴う表現としては、動詞に否定の「ない」がついたもの（「食べない」「書かない」など）、形容詞・形容動詞に否定の「ない」がついたもの（「美しくない」「容易でない」など）、名詞（＋助詞）の後に形容詞「ない」が続いたもの（「本がない」「時間がない」など）のほかに、語の一部として「ない」を含む形容詞（「情けない」「みっともない」など）が挙げられます。それぞれを丁寧な言い方にした場合、動詞＋「ない」は「食べません」「書きません」のように連用形に「ません」が続き、形容詞・形容動詞＋「ない」の場合は、「美しゅうございません」「容易でございません」のように連用形に「ございません」が続きます。名詞（＋助詞）＋「ない」の場合は、「本がございません」「時間がございません」のようにやはり「ございません」が続きます。

　「とんでもない」は語の一部として「ない」を含む形容詞ですので、「情けのうございます」「みっとものうございます」と同様に、「とんでもない」を連用形にして「ございます」を後接した「とんでものうございます」とすることになります。したがって、「とんでもございません」は、一語である「とんでもない」を「とんでも」＋「ない」と捉えてしまったために生じた語形であるといえるでしょう。しかし、この形は普段耳にする機会も多く、慣用的に定着していると判断して差し支えないように思われます。

 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ＡＬＣにより

伴う　　　ともなう

否定　　　ひてい

容易　　　ようい

一部　　　いちぶ

含む　　　ふくむ

情けない　なさけない

場合　　　ばあい

同様　　　どうよう

続きます　つづきます

連用形　　れんようけい

後接する　あとせっする

生じる　　しょうじる

捉える　　とらえる

普段　　　ふだん

慣用　　　かんよう

着用　　　ちゃくよう

判断　　　はんだん

差し支える　さしつかえる