英高速鉄道 正式契約向け交渉へ
3月2日 9時5分
イギリス政府が進める大がかりな歳出削減の影響で事業の行方が注目されていた日立製作所などによる高速鉄道プロジェクトについて、イギリス運輸省は、1日、事業規模を縮小したうえで正式な契約に向けて交渉を進めると発表しました。
この事業はイギリス国内の老朽化した鉄道車両を最大で1400両更新するもので、当初の計画では日本円で1兆円近くの事業規模を見込んでいました。この事業を巡っては、おととし日立製作所などが高速鉄道用の車両の製造などの受注に向け優先交渉権を得ていましたが、去年政権交代したキャメロン政権は、政府の歳出を大幅に削減するなかで、この事業についてもゼロから見直す方針を示し、事業の行方が注目されていました。これについてイギリス運輸省は、1日、「電気とディーゼルを組み合わせた、よりコストを抑えた提案が日立側から出された」として、年内の最終的な契約に向けて交渉を前進させることを明らかにしました。ただ、更新する車両の数は500両規模にまで減らし総事業費も日本円でおよそ6000億円規模に縮小されるということです。これについて日立側は、規模は縮小されたものの白紙撤回という最悪の事態は免れたとして「決定を歓迎する」としています。日立では、正式な契約がまとまれば500人規模の雇用が見込まれる車両の製造工場をイギリス国内に建設する方針です。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110302/t10014392261000.html
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