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 ナタリー - 2011年6月27日

 

 

6月25日、千葉・幕張メッセにてMTVが主催する東日本大震災の被災地復興支援イベント「MTV VIDEO MUSIC AID JAPAN」が開催。国内外の人気アーティスト20組以上が集結し、被災地へのメッセージとライブパフォーマンスを届けた。

イベントの幕開けを飾ったのは、今、世界最大のポップアイコンともいえるLADY GAGAのライブ。張り詰めた空気の中、クモの巣の巨大セットにとらわれたガガが現れると、彼女のファン＝“リトルモンスター”を含む約6000人の観客は一瞬で目を奪われる。そして絡まった髪から解き放たれたガガは、アグレッシブなダンスが炸裂する「The Edge of Glory」、クモのオブジェに見立てたピアノを演奏する「Born This Way」と2曲を披露。「Born This Way」ではオリジナルの歌詞で「♪Because he made you perfect, Japan （だって神様は日本を完璧に作ってくれたのよ）」と歌い、日本のオーディエンスを喜ばせた。

ガガの華やかな開幕パフォーマンスに続いて、イベントの総合MCを務めるAKB48もライブを披露。この日だけの特別編成となる16名で「Beginner」「Everyday、カチューシャ」「ヘビーローテーション」を息つく間もなく連投した。彼女たちはパフォーマンス後「歌でしか伝わらない思い。このイベントでは、皆さんに伝えたいことがあります」と語り、総合MCとして“音楽で勇気と希望を届ける”という本イベントの趣旨を伝えた。

ここからは、ライブパフォーマンスの前にそれぞれプレゼンターが登場。VERBAL（m-flo）は「音楽を楽しんで、ひとつになりましょう」と呼びかけてTOKIO HOTELのパフォーマンスに誘い、ナオト・インティライミは「いったんつらいことを忘れて夢中になれる、音楽の力」と、MiChiは「3月11日以降、何かが変わったし、今が変わるチャンス」と前向きなメッセージを届けて少女時代のライブにつなげた。少女時代は、光沢のある黒い衣装で揃え「THE GREAT ESCAPE」「MR.TAXI」で見事なユニゾンダンスを展開。彼女たちの今の勢いそのままに、キュートな面もクールな面も発揮して会場を魅了した。

その後ステージのスクリーンでは、仙台在住のMONKEY MAJIKのボランティア活動を追ったドキュメンタリーが上映。それに呼応するようにMONKEY MAJIKの生ライブが始まり、ミドルチューン「魔法の言葉」とともに彼らの熱く優しいメッセージが場内に浸透していく。

イベント中盤、松下優也とSHIBUHARA GIRLSによって西野カナが紹介される。白のシフォンにラメをあしらった衣装をまとった彼女は「Esperanza」と、「こういうときだからこそ大切な人への優しい気持ちが大事」と前置きして「君って」を熱唱。曲間のMCでは、東北3県のパブリックビューイング会場にいる視聴者に向けて「福島、宮城、岩手のスクリーンの前のみんな、楽しんでますか？」と呼びかけた。

その後、青山テルマとw-inds.のメッセージからSHINeeのライブパフォーマンス、AK-69とBENIのプレゼンからONE NIGHT ONLYの演奏と流れ、いよいよイベントも終盤にさしかかる。このタイミングでひと際大きな歓声をさらったのは安室奈美恵。彼女にとって今年初となるステージには盟友・AI＆土屋アンナが飛び入りし、3人の個性豊かなボーカルが絡み合う「Wonder Woman」をパフォーマンスした。

2時間のイベントのラストを飾ったのはEXILEのライブ。ダンスとボーカルで魅せるステージにはEXILEのライブでおなじみのフラッグも掲げられ、大団円にふさわしく紙吹雪が舞う。エンディングでは、この日登場したアーティストが改めてステージ上に集合し、オーディエンスに笑顔で手を振った。MCの大役を務め切ったAKB48を代表し、大島優子は「この会場から発信された音楽に元気をもらった人、癒された人、背中を押してもらった人がいる。多くの希望が日本中に届いていると思います」、高橋みなみは「私たちは今後も音楽とともに歩んでいきます。皆さん本当にありがとうございました！」とコメント。一夜限りの復興支援イベントは、ピースフルなムードで締めくくられた。

なお、この日の模様はMTV JAPANで7月1日（金）深夜24:00から2時間放送されるほか、世界160カ国のMTV「WORLD STAGE」にて7月29日（金）に放送予定。