イメージ カラー
<衆院選>候補者、色の力でイメージアップ 専門家に相談
毎日新聞 12月6日(土)11時56分配信
プロのカラーコーディネーターに相談して自分のイメージカラーを見定め、選挙戦に臨む候補が増えている。アドバイスする側も「自分に似合う色を身に着ければ、政治家に必要な強さや若々しさを引き出せる」と強調。候補者たちは有権者に少しでも良い印象を与えようと、知恵を絞っている。
プロのカラーコーディネーターに相談して自分のイメージカラーを見定め、選挙戦に臨む候補が増えている。アドバイスする側も「自分に似合う色を身に着ければ、政治家に必要な強さや若々しさを引き出せる」と強調。候補者たちは有権者に少しでも良い印象を与えようと、知恵を絞っている。
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一般に色には固有のイメージや意味があるとされる。例えば、赤は「情熱」「生命」「火」▽青は「誠実」「冷静」「理性」▽黄色は「親しみやすさ」「希望」「好奇心」--などだ。
赤をイメージカラーとする東京都内の男性前職候補は、以前からカラーコンサルタント会社に相談しており、今回の選挙戦でもネクタイの色についてアドバイスを受けた。陣営関係者は「候補は色の持つ重要性をよく認識している」。
また、女性新人候補は「好きな色だし元気が出る」とスタッフのジャンパーをオレンジで統一する。一方、女性前職候補のイメージカラーは黄色。候補は「特に好きな色ではないけど、同じ選挙区で重ならないようにしたら、消去法で黄色になった」と話す。
「赤でも青でも黄色でも、似合う色を身に着ければ、肌の色をきれいに見せ、瞳を輝かせ、髪の毛に艶が出ます。逆に似合わない色だと、肌がきたなく弱々しく見えてしまいます」。そう指摘するのは、インテリアデザインなどを手がける「カラーセレクション」(東京都港区)代表で、カラーコーディネーターの大塚由夏さん(51)だ。同社には前回2011年の統一地方選から相談が増え、特に初陣の若手が目立ち、男性も多いという。これまでに担当した候補は約50人に上る。
コンサルティングの流れは、まず肌、髪、目の色から、例えば赤の中でも、どんな赤が似合うのかといったパーソナルカラーを見極める。その後、同じ選挙区の他の候補のポスターを分析し、相手陣営と色がかぶらないよう注意しながら目立つ色を選択。美容院に同行したりスーツやネクタイを一緒に選んだりして、一番引き立つ姿に“変身”させる。
埼玉県で「モテイロコーディネーター」と名乗って活動する木村碧(みどり)さん(43)のもとにも、政権交代のあった09年ごろから候補の相談が増え出したという。今年10月には地方議員や国会議員向けに「選挙で勝つ!」と銘打った講座を開催。今回の衆院選でも「若々しく見せたい」などの依頼が相次いだ。
木村さんは「遠くから見て、まず目に飛び込んでくるのは色。色の持つ効果を知り、うまく取り入れることで、有権者に訴える力もパワーアップする」と話している。
【関谷俊介、戸上文恵】
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