Evade於日本音樂網站"ele-king"之訪問!! :)
以下文章及圖片來自:
http://www.ele-king.net/interviews/002586/
interview with Evade
マカオで僕たちはゆっくりと殺されていく……
──イーヴェイド、インタヴュー
文:三田 格
11月下旬に発売予定のレコード・カタログ、『テクノ・ディフィニティヴ 1963−2013』を野田努と共に書き進めていて、最後の章に設けられた「PRESENT」があと1枚書ければ終わりというところで僕は迷っていた。カナダのピュリティ・リングにするか、マカオのイーヴェイドにするか。香港が中国へと返還されたタイミングで法律が変わることを怖れた弁護士や医者はほとんどがヴァンクーヴァーに移住したという話は聞いたことがあるけれど(いまやホンクーヴァーと呼ばれている)、続いてポルトガルからマカオが返還された際にモントリオールに人が動いたという話は聞いたことがないから、カナダとマカオには何ひとつ接点はないだろうし、どちらもいわゆる4ADタイプのサウンドだという以外、共通点はない。この比較は難しい。強いていえばどちらがよりテクノかなーということを考えるだけである。どちらにしたかは...発売日を待て(なんて)。
前号のエレキングに載せるつもりで『デストロイ&ドリーム』をリリースしたばかりのイーヴェイドにインタヴューを申し込み、さっそく質問を送った直後に尖閣問題が浮上。東京都民が4度に渡って選んだ男が中国との戦争も辞さずなどと快気炎を上げてしまったためか、中国での暴動は官製デモというやつだったらしいけれど、肝心のイーヴェイドからもまったく返事が来なくなってしまった。チン↑ポムに聞いたところでは上海ビエンナーレにも日本の芸術家はほとんどが欠席だったそうで(林くんは夜の街で大変なことに...!)、政治と芸術が絡み合う楽しい季節の到来かと思いきや、質問に対して真剣に考えていたら遅くなってしまったということで日中問題を超えて届けられたインタヴューを以下にお送りいたしましょう。ヴォーカルと歌詞を担当するソニア・カ・イアン・ラオ、ギターのブランドン・L、プログラム担当のフェイ・チョイの3人がそれぞれに答えてくれました。
ソニア
"インサイド/アウトサイド"は、自分たちの運命をコントロールできない人たちについて書きました。時々、私たちはなぜこの世界に存在しているのかわかなくなります。たくさんの疑問に取り囲まれていて、たくさんの状況が私たちの心や価値を苦しめます。
■マカオではあなた方は突然変異? それとも同好の音楽仲間はけっこういるんですか? マカオの音楽状況も併せて教えてください。
ブランドン:マカオは人口50万の小さな都市なので、大きな音楽シーンはありません。ほとんどの人は広東のポップ・ミュージックを演奏していて、ほんのわずかな人たちがエレクトロニックやインディを演奏しています。でも、幸運な事に状況はここ数年良くなってきていて、たくさんの若者たちが音楽で新しい事に挑戦し、発展しているところです。将来は、より大きな音楽シーンができるだろうと信じています。
ソニア:私見ではマカオのミュージック・シーンは多様だといえます。しかし、それは音楽の砂漠ともいえます。多様な理由はたくさんのポップス、ロック、ポスト・ロック、メタルロック、ジャズなどのミュージシャンがいるからです。そして、音楽の砂漠という意味は、お金になる音楽しか作らなかったり演奏しないミュージシャンが多く、そのような人たちは政府の助成金を利用することが可能なのです(マカオの政府はアートのグループや、ミュージシャン、ドラマ制作などに助成金を出しています)。助成金のせいで自分の作品に自己満足してしまうアーティストたちがいて、私はそのような状況に不安を覚えます。
■マカオが中国に返還されて13年。マカオでは日常的にポルトガル文化と中国文化がせめぎあったりしているんでしょうか? 可能ならあなたがたの文化的バックボーンを教えて下さい。
ソニア:過去、マカオはとても平和な場所で、マカオの人たちはとても純粋でした。現在、マカオにはたくさんのカジノが建ち、たくさんの観光客が毎日訪れていますが、そのことによって私たちは平穏を失ってしまいました。さらにマカオの人たちは物の考え方も変わってしまったようです。健康、家族、友情、愛とは対照的に、彼らはお金や地位がすべてに勝ると思っています。この社会が発展しているのか後退しているのか私にはわかりません。私は昔の平穏なマカオが好きでした。一方では、複雑になったマカオについて深く考えさせられることもたくさんあり、それは私の音楽にいろいろなアイデアを与えてくれます。もしマカオが昔のように平穏だったら、社会や世界の問題についておそらくはあまり考える事はなかったでしょう。
(注*外側から見ればマカオはいま、カジノができたりして様々なことが起きつつあり、「もっとも面白い街」といったようなことが言われているけれど、住んでいた人たちにとっては単に「面白い」では済まない変化だということが彼女の答えからは察せられる。東京都民が4度に渡って選んだ男が東京にカジノをつくろうとしているのは、彼が目の敵にしているパチンコ店を壊滅させ、ウソかホントか半島への送金を止めさせたいのが主な動機で、要するに人種差別が発想の根幹にはある。それは東京に「面白い」変化をもたらすだろうか)
■8年前にイーヴェイドを結成したきっかけは? 〈4daz-le Records〉というのは、あなたたちのセルフ・レーベル?
ブランドン:最初はソニアと僕が同じバンドで演奏していました。2004年に僕らはダンス・ミュージックのパーティでフェイと出会い、お互いエレクトロニック・ミュージックを作りたかったので、イーヴェイドを結成しました。〈4daz-le Records〉はマカオのエレクトロニック・ミュージック・レーベルで、有名なマカオのミュージシャン(Lobo lp)のレーベルです。僕たちのファーストEPは2009年に〈4daz-le Records〉からリリースされました。
ソニア:私たち3人の相性はぴったりです。みんな音楽が大好きで、音楽を作るのも大好きです。自分たちのやりたい事ができることをとてもラッキーだと思います。
■ファーストEPに収録された"シーサイド"では「会社にいて、窒息しそう(In the company,I can't breath)」、"インサイド/アウトサイド"では「外に出たくない(I don't go outside)」「先のことは考えたくない(I don't see the future)」と、追い詰められて死にそうな人たちに思えるのですが、辛い毎日を送っているのですか?
ソニア:私が両方の曲の歌詞を書きました。"シーサイド"は、毎日、オフィスで働いている女性がいつか海辺に行って休暇を取りたいと思っていることを書きました。でも、実際には思っているだけで仕事のせいで海辺に行くことができなかかったのです。"インサイド/アウトサイド"は、自分たちの運命をコントロールできない人たちについて書きました。時々、私たちはなぜこの世界に存在しているのかわかなくなります。たくさんの疑問に取り囲まれていて、たくさんの状況が私たちの心や価値を苦しめます。私たちは自分たちの人生を理解するために「外側」へは行けなくて、ただ漠然と「内側」に留まっているのです。私は本を読んで、人生、死、魂、運命、UFO、昔の宇宙人、神秘的なことなどを調べるのが好きです。自分が書いた曲のどれかがリスナーにちょっと重いと思わせるのは、たぶんそのせいだと思います。
フェイ:僕の意見では、"イエス"と言えます。人生は難しいし、この社会にはうんざりすることがあります。もしこの街で生き延びたいのなら、自分の人生を意味のない仕事や教育に費やす必要があるでしょう...。しかし、悲しいことにそれが高水準な生活をもたらすわけではないのです。たとえ一生懸命働いたとしても。なぜなら、僕たちの街ではすべての物価が狂ったように高いからです。この社会に僕たちはゆっくりと殺されていくでしょう。でも、他に選択がないのです...。
■「回避する」というバンド名は逃避的な気分を表していますか?
ブランドン:バンド名は僕がつけました。実のところ、この名前には特別な意味はなく、聴く人の解釈に任せています。
フェイ
僕たちのサウンドを統一したかったし、「世界の終わり」についての物語を僕たちの考えや文化で語りたかったからです。だから僕たちの母国語である広東語を用いる事がベストな方法でした。
■自分たちで音楽を始める前はどんな音楽をよく聞いていましたか?
ブランドン:アンビエント、UKベース、シューゲイズなどです。フェネス、スロウダイヴ、ウールリッヒ・シュナウス、ソロウ、ディスクロージャーみたいな(注*ソロウはおそらくネオ・フォークのバンド、ディスクロージャーはUKガラージ)
ソニア:コクトー・ツインズ、ニーサ、オータム・グレイ・ソレイス、ビヨーク、RF&リリ・デ・ラ・モラ、マーゴ・グリアン、レイト・ナイト・アラムナイ、ピアーナ、サマンサ・ジェイムズ、キンブラ、マジー・スター、ファニー・フィンク、キャロライン、ザ・ポストマークス、ケレン・アン、テレポムジークなど(注*ニーサはスペインのポップ・デュオ、オータム・グレイ・ソレイスはアメリカのシューゲイザー、RF&リリ・デ・ラ・モラはライアン・フランチェスコーニが一度だけ組んだジョイント・プロジェクト、マーゴ・グリアンはアメリカのSSW、レイト・ナイト・アラムナイはアメリカのハウス・ユニット、ピアーナはたぶん、盛岡のIDM、サマンサ・ジェイムズもハウス、キンブラはオーストレイリアのロック、キャロラインはたぶん、J‐ポップ、ポストマークスはUSインディ・ロック、ケレン・アンはシャンソン、テレポムジークもフランスのダウンテンポ)。
フェイ:ブロンド・レッドヘッド、デヴィッチ、エリージャン・フィールズ、アスピーディストラフライ、コールドカット、DJクラッシュ、マッシヴ・アタック、ザ・バグ、ゴス−トラッド、クリプティック・マインズ、ブレイケイジ、DJマッド、AM444、サウンドプルーフ、サブモーション・オーケストラ、エイジアン・ダブ・ファウンデイション、スミス&マイティ、ベリアルなど(注*デヴィッチはアメリカのポスト・ロック、エリージャン・フィールズはアメリカのポップ・バンド、アスピーディストラフライはシンガポールのフォークトロニカで、イーヴェイド『デストロイ&ドリーム』をリリースした〈キッチン〉の主宰者、クリプティック・マインズ以下はイギリスのダブステップ、AM444はオランダと上海を行き来するトリップ・ホップ、エミカもイギリスのダブステップ、サウンドプルーフはニュージーランドのハウスでユニトーン・ハイファイの別名義、サブモーション・オーケストラは広義のダブステップ)
■ギター・ロックとダブステップを等価に扱い、共存させようとするスタイルは意識的につくりあげたのですか? それとも自然にこうなった?
ブランドン:このスタイルは自然にできてきました。僕たちが新しいトラックを作るとき、最初は自由に演奏してみて、それからトラックのテーマに合うようにアレンジしています。特に僕たちにはルールがないのです。たぶん、あるトラックはアンビエント、ある曲はアコースティック、ある曲はピュアなダブステップのスタイル、またはドリーム・ポップという形になりますが、僕らはただトラックのテーマを決めているだけで、どんな音楽のスタイルも受け入れようと思います。
フェイ:僕もこのスタイルは自然にできてきたと思います。なぜなら、最初、僕たちはどんな種類の音楽を作りたいか良くわかっていなかったからです。だから個人的なテイストやコンセプトをただ合わせてみようとしました。僕たちの中の誰かはドリーム・ポップが好きで、また他のメンバーはシューゲイズが好きで、また他のメンバーはダンス・ミュージックが好きで...。だから僕たちはこの感覚で何か新しいものを作り出そうとしました。そしてそれが最終的にはあなたが聴いている僕たちの音楽になっているのです。
■ダブやレゲエの影響は否定できないと思いますけど、好きなダブ・アルバムを1枚だけあげるとしたら?
フェイ:ハイ・トーンかな? 『アンダーグラウンド・ウォッブル』。
■ファーストEPが2009年のリリースですから、ジェームズ・ブレイクの影響はないと思いますけど、彼の音楽性に共感はありますか?
フェイ:はい、僕はジェームス・ブレイクのミニマルなスタイルが好きです。彼らのライヴ・パフォーマンスはシンプルだけど、とてもカッコよくて、僕たちのライブパフォーマンスをシンプルにするための良いお手本になっています。
ブランドン:ジェームス・ブレイクの音楽はスゴいですね。彼は、ポスト・ダブステップ、ソウル、エクルペリメンタルなどたくさんのクールなジャンルをミックスして、彼自身のユニークなサウンドを作り出しています。昨年のデビュー・アルバムのほかにも、2010年にリリースされた"CMYK"というトラックは素晴らしかったです。とくに僕たちはUKエレクトロニック・ダンス・ミュージックとエクスペリメンタル・ミュージックの要素に感化されています
■広東語で歌ったり、英語で歌ったりするのは、なぜそうしようと?
フェイ:僕たちは最初のEPでは広東語と英語の両方を使っていました。最初は特に明確な方向性を持っていなくて、あれは僕たちのサウンドとテクニックのテストのようなものだったのです。しかし、『デストロイ&ドリーム』ではソニアは広東語だけで歌っています。僕たちのサウンドを統一したかったし、「世界の終わり」についての物語を僕たちの考えや文化で語りたかったからです。だから僕たちの母国語である広東語を用いる事がベストな方法でした。
■『デストロイ&ドリーム』がシンガポールの〈キッチン〉から出ることになった経緯を教えてください。
ブランドン:すべては2009年に始まりました。その年の3月にアスピーディストラフライとフリカのアジア・ツアーがあって、僕たちはマカオでサポートをやりました。その縁で、アスピーディストラフライのリックス・アングにファーストEPのマスタリングを頼みました。2010年には〈キッチン〉が僕たちの新作に興味を持ってくれて、それからまたいろいろあって、ようやく今年に入ってリリースされたんです。〈キッチン〉のリックスとエイプリルにはとても感謝しています。
■『Destroy & Dream』はいわゆる前作よりもスキル・アップした状態で、完成度の高さを感じます。方向性には初めから迷いがなかったんですね?
フェイ:ありがとうございます! このアルバムでは最初からとてもクリアな方向性を持っていました。昔やったことのあることではなく、なにか新しくてユニークなものを作りたかったのです。前のEPみたいに「テスト」ではもうなく、僕たちの心の中にあるコンセプトがゴールだということに気がつきました。僕たちは心の中に、世界がどのようなものなのかとか、どのように終わるのかを想像した絵コンテがありました。あなたや僕の目の前で世界が崩壊し、破壊されるとき、どんな気持ちになるかということをサウンドを使って描写しようとしたのです。何もできなかったり、何も変えられないときの落胆の気持ちや、ただ死を待つか自殺するしかないときの気持ちなど。このアルバムを作り始める前は、マイクを使って映画や録音からサンプリングをして、自分たちのサウンド・ライブラリーを構築しました。これがこのアルバムの「トーン」を作り出す鍵になっていると思います。
ソニア:歌詞の点から言うと、『デストロイ&ドリーム』は解体と再生について書きました。最初から私たちはみんなこの方向性で固まっていました。このアルバムを聴くオーディエンスたちに人生、世界、宇宙との関係について考えてもらえたらいいなと思っています。
■ジョン・ケージを思わせる具体音を頻繁にミックスするなど、主旋律が表現していることとは正反対のイメージを1曲のなかで表現しようとするのはなぜですか? 情報量の多い音楽にしたいということ? それともその方がメロディが引き立つと考えている? フロイトの考え方を表すには適しているように思えましたが。
ソニア:最初に私たちはメロディと歌詞を合わせます。なぜならば、私はいつも曲と歌詞を最初に書くからです。それからフェイとブランドンに曲のコンセプトを話して、フェイがミックスとアレンジをします。
僕たちはフルタイムのミュージシャンではなく、みんな働いていて、だから実際にこのアルバムを完成させるための時間はあまりありませんでした。でも僕たちがやりたかったことは、細部まで気を配った良質なアルバム作りでした。だから時間の問題に打ち勝たなければいけなかったのです。その唯一の方法は睡眠時間を削ることでした...zzzzzzz
■『デストロイ&ドリーム』を仕上げるまでに最も大変だったことは?
フェイ:僕にとって一番挑戦しなければいけなかったことは時間です。僕たちはフルタイムのミュージシャンではなく、みんな働いていて、だから実際にこのアルバムを完成させるための時間はあまりありませんでした。でも僕たちがやりたかったことは、細部まで気を配った良質なアルバム作りでした。だから時間の問題に打ち勝たなければいけなかったのです。その唯一の方法は睡眠時間を削ることでした...zzzzzzz
ブランドン:僕にとって一番難しかった挑戦は、トラックを何度も調整することでした。トラックができあがるたびに、もう数日、時間をかければこのトラックはもっと良くなるのではないかと思いました。だから、何度も何度も細かく調整していました。
ソニア:私に取って一番難しかった挑戦は解体と再生といったテーマの歌詞を広東語で書くことでした。広東語には9つの音の高低があるので。
■韓国のグーゴルプレックスとカナダのピュリティ・リングでは、どっちが気になりますか?
ブランドン;カナダのピュリティ・リング。
ソニア:カナダのピュリティ・リングに興味があります。
フェイ:両方。
■クアラルンプールやジャカルタにもいいミュージシャンはけっこういると思いますけど、なぜ、リミックスは3曲とも日本のミュージシャンに依頼したんでしょう? とくにフィヨーネ(Fjordne)のリミックスはフリージャズのセンスを大胆に持ち込んでいて、イーヴェイドにはない雰囲気を出しているのは面白い広がりでした。
ブランドン:マカオに「ピントムジカ(Pintomusica)」 というCDショップがあって、素晴らしい日本のアルバムをたくさん売っているんです。〈プログレッシヴ・フォーム〉や〈ノーブル〉、〈スコーレ〉、〈フラウ〉などの日本のレーベルのアルバムは簡単に見つかります。そういった日本の素晴らしいミュージシャンたちの音楽を僕たちはずっと聴いていたので、日本のミュージシャンにリミックスをしてもらおうと決めました。フィヨーネの『ザ・セッティング・サン』 は素晴らしいアルバムで、彼のジャズからの影響やアコースティック・ピアノ、それからユニークなサウンドスケープを僕たちの新しいアルバムに持ち込むのは面白いと思いました。同じくサーフ(Serph)やオカモトノリアキもリミックスに誘いました。僕たちは彼らのアルバム『ハートストリングス』や『テレスコープ』が大好きだからです。彼らがリミックスをやってくれてとても嬉しかったです。
ソニア:それからフィヨーネのフリージャズは私たちが作リ出すことができないものなので、この曲はイーヴェイドの違う面を表しています。彼にはとても感謝しています!
■東京でやったライヴは映像だけ観ましたけれど、暗くてノイジーで様子がよくわかりませんでした。演奏の手応えはありましたか? ちなみにいままでで、どこでやったライヴが最もいい感触を得られましたか?
ソニア:あの時、私たちはまだ『デストロイ&ドリーム』の制作中でした。だから、このパフォーマンスは『デストロイ&ドリーム』スタイルの初期段階のようなパフォーマンスでした。実際に暗くてノイジーな感じを表現したかったのです。
ブランドン:これは僕たちの日本での初ライヴでした。すべての準備やスタッフの人たちもプロフェッショナルでした。ハルカ・ナカムラ、kadan、ミヤウチ・ユリ、Ngatariそして Luis Nanookみたいな素晴らしいミュージシャンたちと同じステージをシェアできて、とても光栄でした。
■24時間以内にLAかベルリンのどちらかに移住しなければならないとしたら、どちらを選びますか?
ブランドン:ベルリン。
ソニア:ベルリン。
フェイ:ベルリン。
■『デストロイ&ドリーム』は「関係性(relationship)」がテーマだと聞きましたが、なぜそれをテーマにしようと思ったのですか?
ソニア:2009年に黙示録やUFOといった神秘的なことに興味を持つようになりました。人間の魂や生命、死などに。それらについて曲を作りたいと思ったのです。
■いわゆる中国からの移民は中国人同士でソサエティを築き上げ、他の人種と交流を持たないと聞きます。あなた方はこうした習慣には反対だと考えていいのですか?
ブランドン:私たちは長年、マカオに住んでいるので、移民の人たちの実際の気持ちについてははっきりとはわかりません。自分たちのここでの経験から言うと、世界には異なる人たちや異なる人種いて、ここではそういった異なる文化が受け入れられています。
■アルジャジーラのメリッサ・チャンが国外に追い出された件について意見があれば教えてください。アルジャジーラ・イングリッシュの北京支局が閉鎖されたことにも。この質問はスルーでも可です。
ソニア: メリッサ・チャンさんは素晴らしいジャーナリストだと思います。彼女が中国政府のダークサイドをリポートしこことで、人びとは考えや疑問を持ちはじめました。マカオや香港は幸運で、世界中のニュースや情報にケーブルテレビやチャンネルによって簡単に素早くアクセスできます。一方、これはわたしの個人的な好みですが、電気を生み出すために石油や原子力を使う国々は資源のリサイクルをしないのかとか、なぜ政府はUFOの存在を隠すのかとか、なぜケムトレイルやハープ計画があるのかといった他の問題にも興味を持っています。
■歌詞を書く上で制限を感じたことはありますか?
ソニア:私の問題はひとつの曲にたくさんのアイデアを持ち込み過ぎることです。だからそのことに気をつけないと。
■いま、具体的に「デストロイ」したいことは?
フェイ:法律、政府、社会のシステム。僕たちが必要なのものは"真の"自由です。(了)
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